ひきこもり探偵シリーズ3冊
- 作者: 坂木司
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で。語り手の”僕”と探偵役の関係が、建築探偵の京介と蒼に似ている様な部分もありました。
といっても、建築探偵はあまり心の描写はなかった様に思うのですが(かといって、推理小説としてどうかと思う話もありますけれど)、このお話は、人の心をとても大切に描かれていました。あと全体的にみかないい人達です。人の見にくい部分もあるけれど、人のいい部分を全面的に押し出している様なそんな感じ。
綺麗な心ばかりでは世の中渡っていける訳じゃないけれど、その部分を忘れてはいけないなぁと思えてきます。
事件を通じて、広がる世界と、新しくなる自分。
それに伴い、2人の関係がどうなっていくのか、凄く気になって仕方ありません。(まあ、建築探偵の方も、私は京介と蒼の関係がどう変化していくのか楽しみでもあるので、こういうのが好きなようですね)
1冊目と2冊目は、短編の集まり。3冊目だけは長編。
一冊で丁度1年。夏からはじまり、夏が来ても、そして運命の晩冬へ。
この3冊を通して、全ての”謎”が解き明かされていきます。
そして、物事が収拾されます。
なんていいますか、推理小説とだけに分類するには、もったいないようなお話でした。