攣哀感情
私は常々、親子モノは駄目、兄弟モノは駄目だの言っておりますが、どの口がそんな事言っているんでしょうかw
- 作者: 吉原理恵子,円陣闇丸
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2006/06/27
- メディア: 文庫
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父親が浮気をし、狂っていった母親は長男に旦那を重ね、肉体関係を持ち、そして自殺(けれど解釈は人/登場人物みな、捉え方が違う/それぞれ)
長男は、愛を次男に注ぎ、酔った勢いで犯し。
長女は、長兄と母との関係を目にして、家を出て。
末弟は、引きこもり。
なんかもう、感情が入り乱れたドロっとしたお話。こんなの読んでいたら、何でもいけそうな気がしますよ。
それはさておき。
ただの性欲のハケにされていたと思っていた長兄から愛の告白を受けた次男は、どう変わっていくのかと楽しみにしていたのですが。
甘いにはほど遠いですが、確固とした兄の愛を得て、兄弟だの男同時だという事に関して、まだタブーだと思っておりますが、気持ちが分かっただけで、少しだけ幸せそうな雰囲気になっていたので安心しました。
事件(2巻で起きたと思うんだけど……ゲーム感覚の暴行に次男が巻き込まれた)のその後を綴ったお話でした。
どの巻を開いても、次男が心穏やかではなさそうなのが辛かったり、人の感情にキリキリしたりもしますが。
そして、引きこもりの末弟が、ほんの少しだけ外の世界に向き合う様になりました。
どういう風に締めるのか、気になる作品の1つです。
次、出るのはいつかなー。